
はじめまして
「介護夫婦」をご覧いただき、ありがとうございます。
このサイトを運営している、日下部信親(くさかべ のぶちか)です。
このサイトは、親の介護について、夫婦でどう向き合っていくかを考えるための場所として作りました。
介護は、遠くにある話のようでいて、あるとき急に自分たちの暮らしの中に入ってきます。
その瞬間から、日々の空気が少し変わります。
時間の使い方も、お金の見え方も、夫婦の会話も、前と同じではいられなくなることがあります。
私たち日下部夫妻も、そうでした。
これまでに、私の父と妻の父の介護を経験し、ふたりともすでに他界しています。
そして現在は、私の母と妻の母の介護に向き合っています。
妻の母については、ただ「年を重ねて支えが必要になった」という話ではありませんでした。
虐待を受けていた時期があり、私たち夫婦で保護し、現在は施設で暮らしています。
介護という言葉では収まりきらない現実があることを、私たち自身が思い知らされました。
介護は、制度を調べれば何とかなることばかりではありません。
・家族の事情。
・長年の関係。
・言えなかったこと。
・見て見ぬふりをしてきたこと。
そういうものまで一緒に浮かび上がってくることがあります。
だから私は、このサイトを、単なる介護情報の置き場所にはしたくありませんでした。
役に立つ情報は大事です。
けれど、それだけでは届かない疲れや、整理しにくい気持ちもある。
その両方を扱える場所にしたいと思っています。
私たち家族のこと
私たちには娘が二人います。
二人とも現役の介護福祉士で、長女はケアマネジャー資格保持者です。
家族の中に現場を知っている人間がいることで、教わることは本当に多いです。
制度のこと、支援のこと、現場で起きていること。
頭でわかったつもりでも、実際にはもっと細かく、もっと人の暮らしに近いところで介護が動いていることを感じます。
私自身も現在、心理カウンセラー資格取得に向けて勉強中です。
それは、介護の悩みが知識だけでは片づかないと感じているからです。
介護では、
どうするか以上に、
どう受け止めるかで苦しくなることがあります。
頑張っているのに責められる。
助けたいのに、きれいに助けきれない。
夫婦で同じ方向を向きたいのに、少しずつ温度がずれる。
そういうことは、実際には珍しくありません。
だからこのサイトでは、制度や準備の話だけではなく、気持ちの置き場にも目を向けていきたいと思っています。
夫婦のことも、きれいごとでは書きません
日下部夫妻の夫婦仲は、特別に良いわけでも、悪いわけでもありません。
よくもなく悪くもない。
長く一緒に暮らしてきた夫婦には、それなりの距離感があります。
介護の話になると、どうしても「家族で支え合いましょう」「夫婦で協力しましょう」という言葉が増えます。
もちろん、それは大切なことです。
でも現実には、そんなにきれいには進みません。
言い方ひとつで空気が重くなることもある。
相手の負担が見えていても、素直に優しくできない日もある。
疲れているのに、疲れていると言えない日もあります。
私たちも、立派な夫婦だから介護を乗り越えてきたわけではありません。
その都度、ぶつからないようにしたり、少し引いたり、言葉を飲み込んだりしながら、なんとかやってきました。
子どもたちはすでに独立していて、今は夫婦で親のことを考える場面が増えています。
だからこそ私は、介護は親だけの問題ではなく、夫婦のこれからの暮らしを揺らす問題でもあると思っています。
このサイトで大切にしていること
このサイトは、誰かを追い詰めるための場所ではありません。
「もっと頑張らなければ」と読者を苦しくさせる場所にもしたくありません。
目指しているのは、
不安の中にいる人が、少し呼吸を整えられる場所です。
介護には正解がひとつではありません。
家庭によって事情は違います。
親との関係も、夫婦の関係も、経済状況も、住んでいる場所も違います。
だからこそ、このサイトでは、
答えを押しつけるよりも、
考える順番を整えること、
気持ちを少し言葉にすること、
無理を減らす視点を持つことを大切にしています。
最後に
まだ介護が始まっていない方も、
すでに始まっている方も、
もう十分頑張っていて少し疲れている方も、
このサイトがどこかで役に立てばうれしいです。
無理に前向きにならなくても大丈夫です。
まずは、いまの自分たちの立ち位置を静かに確かめるような気持ちで、読んでいただけたらと思います。
