親の介護が急に現実味を帯びてくると、「まず何をすればいいのだろう」「まだ何も決まっていないのに、もう遅いのかな」と、気持ちばかりが先に落ち着かなくなることがあります。
少し前までは普通に暮らしているように見えていたのに、転びやすくなった。薬を飲み忘れるようになった。電話の声が弱くなった。そんな小さな変化が重なると、急に目の前の景色が変わったように感じることもあります。
けれど、最初の1週間で全部を整えようとしなくて大丈夫です。
介護のはじまりに本当に大切なのは、完璧な準備よりも、暮らしが大きく崩れないように最初の土台をつくることです。
日下部信親です。親の介護について考え始めると、制度や手続きの前に、まず気持ちが追いつかないことがあります。何かしなければと思うのに、何から始めればいいのかわからない。その戸惑いは、とても自然なものだと思います。
この記事では、親の介護を何から始めるか迷っている方に向けて、最初の1週間でやっておきたいことを順番に整理します。転倒や火の心配といった安全面、通院や服薬の情報整理、地域包括支援センターなどの相談先、夫婦での役割分担まで、無理なく進めるためのチェックリストとして使える内容にしました。
【この記事でわかること】
・親の介護が始まりそうなとき最初の1週間で優先したいこと
・転倒、火、夜間の不安に対してまず見ておきたい安全チェック
・通院先や薬、保険証など早めに整理しておきたい情報
・地域包括支援センターや市区町村窓口、主治医へのつなぎ方
・夫婦で抱え込みすぎないための役割分担
・1週間後に見直したいポイント
結論:1週間は「安全確保」と「相談予約」を優先する

親の介護で最初にやることは、たくさんあるように見えて、実はそこまで複雑ではありません。
最初の1週間で大事なのは、まず家の中の危ないところを減らして安全を確保すること。そして、相談先につながるための予約や連絡を入れることです。
介護というと、申請や認定調査、サービス選びまで一気に考えなければいけない印象があるかもしれません。けれど、最初から全部を理解して動くのは、なかなか大変です。
正直に言えば、いざ親の介護が目の前に来ると、頭では「落ち着いて」と思っていても、心のほうが追いつかないことがあります。調べれば調べるほど、やることが増えていくように感じる日もあるでしょう。
【まず押さえたいこと】
最初の1週間は、完璧な介護体制を作る期間ではありません。まずは安全の穴を減らし、必要な情報を集め、相談先につながることが大切です。家族だけで判断し続けないための入口を作るだけでも、十分な一歩になります。
今の段階で必要なのは、「この先を一人で判断しないための入口」をつくることです。
たとえば、地域包括支援センターに相談する。市区町村窓口で介護保険の申請方法を確認する。主治医に最近の様子を伝える。そうした一歩だけでも、十分前に進んでいます。
この1週間の流れをひとことで言うなら、次の順番です。
- まず安全の穴を減らす
- 次に必要な情報を集める
- 相談先につながる
- 夫婦で役割を少しだけ決める
- 申請や今後の流れを確認する
完璧より「回る形」を作る
最初の1週間は、きれいに整えることよりも、無理なく回る形をつくることが大切です。
たとえば、服薬管理がきっちりできていなくても、まずは「何の薬を飲んでいるかが家族でわかる」状態にする。申請書類が全部そろっていなくても、まずは窓口に電話して必要なものを聞いておく。
見守り体制が理想通りでなくても、夜だけは誰かが電話する、朝だけは必ず確認する。そんな形でも、十分意味があります。
介護のはじまりは、先が見えないぶん、不安から完璧を目指しやすい時期です。でも、そこで無理をすると、続ける前に疲れてしまうこともあります。
朝の台所に残る湯気を見ながら、「今日も何か決めなきゃ」と思うだけで、少し気持ちが重くなる日もあります。
だからこそ、まずは“全部やる”ではなく、“今週を乗り切る”くらいの目線で考えてみてください。
真美介護って聞くと、ちゃんとやらなきゃって思っちゃうよね



そうだな。でも最初は、完璧より続けられる形のほうが大事だと思うよ
Day1-2:安全の穴を塞ぐ。転倒・火・夜間を見る


最初の2日で優先したいのは、親の暮らしの中にある“今すぐ困りごとになりやすい穴”を減らすことです。
特に見落としやすいのが、転倒、火の扱い、そして夜間の動きです。
介護保険の申請や相談先の確認も大切ですが、暮らしの中で事故が起きると、そのあと一気に状況が変わることがあります。もちろん、どこまで対策が必要かは親御さんの状態や住まいによって違います。
だからこそ、まずは家の中をざっと見て、「危ないかもしれない場所」を減らしておくことに意味があります。
昔は何でもない段差だった場所が、今はつまずきやすい場所になっていることもあります。本人は「大丈夫」と言っていても、家族から見ると少し不安になる場面もあるでしょう。
家の中チェック5項目
最初に見ておきたいのは、次の5項目です。
【確認したいこと】
・床に物が置かれていないか
・夜の動線に明かりがあるか
・火を使う場所が安全か
・浴室やトイレが滑りやすくないか
・夜間の様子が把握できているか
1つ目は、床に物が置かれていないかです。
新聞、コード、マットのめくれ、低い台などは、思っている以上につまずきの原因になります。まずは歩く場所だけでも片づけておくと違います。
2つ目は、夜の動線に明かりがあるかです。
トイレまでの廊下、寝室まわり、玄関など、夜間に移動する場所が暗いと転倒の心配が増えます。足元灯や小さな照明を置くだけでも助けになります。
3つ目は、火を使う場所が安全かです。
ガスコンロ、ストーブ、仏壇のろうそく、電気ポットなど、日常で使っている火気や熱源は一度確認しておきたいところです。必要に応じて、使い方を簡単にする、見守る時間を決める、といった工夫も考えられます。
4つ目は、浴室やトイレが滑りやすくないかです。
濡れた床、段差、つかまる場所の少なさは、転倒につながりやすいポイントです。すぐに大きな工事をしなくても、滑りにくいマットや手すりの検討材料としてメモしておくと、あとで役立ちます。
5つ目は、夜間の様子が把握できているかです。
何度も起きる、トイレの回数が増えた、朝まで眠れず動いてしまう。そうしたことがあると、家族の知らないところで危険が起きやすくなります。
まずは「夜にどのくらい動いているか」を知るだけでも一歩です。
ここで大切なのは、家を完璧に安全化することではありません。
“今の親の状態で、今日つまずきそうなところはどこか”という目線で見ることです。見守りや環境調整は、あとから少しずつ足していけます。
その場で決めておくと楽なこと
安全確認をしたら、できればその場で2つだけ決めておくと、その後が少し楽になります。
1つは、毎日確認する時間です。
たとえば「朝9時に電話する」「夜8時に様子を聞く」など、ざっくりした見守りの時間を決めておくと、変化に気づきやすくなります。
もう1つは、緊急時に誰へ連絡するかです。
親族、近所の頼れる人、同居家族、かかりつけ医療機関など、すぐ確認できるようにしておくと慌てにくくなります。
安全と言われると、大ごとのように感じるかもしれません。
けれど実際は、床の上の物を片づける、暗い廊下に灯りを足す、連絡先をすぐ見られるようにする。そんな小さなことの積み重ねが、最初の安心につながっていきます。



家の中って、住み慣れているほど危ない場所に気づきにくいのかもね



そうだな。本人にとっては普通でも、今の体には少し危ないってこともあるよな
Day3:情報を集める。通院先・薬・保険証をまとめる


3日目は、親の介護に必要になりそうな情報を集めます。
ここでの目的は、きれいにファイル化することではありません。誰かに相談するときに困らない程度に、必要な情報が出せる状態にしておくことです。
介護の相談先に電話をしたり、受診時に最近の様子を伝えたりするとき、通院先や服薬内容、保険証の有無がわからないだけで話が進みにくくなることがあります。
特に、離れて暮らしている場合や、夫婦のどちらか一方だけが親の様子を見ている場合は、情報の偏りが起きやすいところです。
「たぶん、この病院だったと思う」
「薬は飲んでいるはずだけど、名前まではわからない」
そんな状態でも、最初は珍しくありません。だからこそ、わかる範囲から少しずつ集めていけば大丈夫です。
まず確認したいのは、通院している医療機関です。内科、整形外科、脳神経外科、物忘れ外来など、かかっている先があれば名前を控えます。
次に、飲んでいる薬です。お薬手帳があれば理想ですが、なければ薬の袋や名前がわかる写真でも十分役立つことがあります。
そのほかにも、健康保険証、介護保険証、診察券、かかりつけ医の連絡先、過去に介護サービスを使ったことがあるかを確認しておくと、その後の相談がかなりしやすくなります。
メモテンプレは「誰が・いつ・何を」
情報整理は、細かく書きすぎなくても大丈夫です。
まずは次の形でメモがあると使いやすくなります。
たとえば、こんな短いメモでも十分です。
「母/3月に2回転倒/夜中にトイレでふらつく」
「父/○○内科に通院中/朝の薬を飲み忘れがち」
このくらいのメモでも、相談時には十分役立つことがあります。きれいな文章にしようとしなくて大丈夫です。
むしろ、短く具体的な言葉のほうが伝わりやすいこともあります。
共有メモに入れておきたい項目
紙でもスマホのメモでもよいので、次のような項目を1つにまとめておくと安心です。
【確認したいこと】
・本人の今の状態
・困っていること
・通院先と主治医
・飲んでいる薬
・健康保険証や介護保険証の場所
・家族構成
・同居か別居か
・緊急連絡先
・最近気になった変化
できれば、夫婦で同じ内容が見られる形にしておくと、その後が少し楽になります。
片方しか知らない情報が多いと、いざというときに連絡や受診のたび確認が必要になり、気持ちも疲れやすくなります。
長く一緒にいる夫婦でも、知っている情報には意外と差があります。「それ、聞いてなかった」と言われて、少しムッとしてしまうこともあるかもしれません。
けれど、責めるより先に、同じメモを見られる形にしておくほうが、これからの負担を減らしやすくなります。
「全部把握してから相談」ではなく、「今わかる範囲をまとめて相談」で大丈夫です。
介護の最初は、そのくらいの温度感のほうが現実に合っています。
Day4-5:相談先へつなぐ。包括・窓口・主治医に連絡する


4日目から5日目は、集めた情報をもとに相談先へつなぎます。
親の介護で何から始めるか迷ったとき、最初の相談先として考えやすいのは、地域包括支援センター、市区町村の介護保険窓口、そして主治医です。
地域包括支援センターは、高齢者の暮らしや介護の相談先として地域ごとに設けられている窓口です。介護保険のこと、見守りのこと、家族の不安などを含めて相談しやすい入口になります。
市区町村窓口は、介護保険の申請や制度の流れを確認したいときに役立ちます。
主治医には、最近の変化や受診の必要性、今後の医療面の相談をつなげやすくなります。
どこに最初に連絡するかは状況によりますが、迷ったら地域包括支援センターからでよいことが多いでしょう。
「まだ申請するほどかわからない」「介護認定が必要か判断できない」という段階でも、相談してかまいません。自治体によって案内の仕方に違いはありますが、何を準備すればよいか、次にどこへつながればよいかの見通しを立てやすくなります。
最初の電話は、少し緊張するものです。
言葉に詰まったり、あとから「あれも言えばよかった」と思ったりすることもあります。それでも、つながったという事実だけで、介護は少しだけ家族の外へ開いていきます。
・地域包括支援センター
・市区町村の介護保険窓口
・主治医
・ケアマネジャー
・医療ソーシャルワーカー
・訪問看護師
電話で伝える短文例
最初の電話は、長く上手に話そうとしなくて大丈夫です。
短く、今の困りごとが伝われば十分です。
地域包括支援センターなら、次のように伝えます。
「親の介護について相談したくてお電話しました。最近、転倒や物忘れが気になっていて、何から始めればいいか知りたいです」
市区町村窓口なら、次のような形で十分です。
「親の介護保険の申請について確認したいです。今の状態で申請の流れを教えていただけますか」
主治医や通院先なら、最近の変化を短く伝えます。
「最近、夜間のふらつきや飲み忘れが増えていて心配です。受診や相談の目安を教えていただけますか」
このとき、本人の名前、生年月日、住所、最近困っていることを1〜2個だけメモしておくと、落ち着いて話しやすくなります。
また、夫婦のどちらが電話するかを決めておくと、同じ説明を何度も繰り返さずにすみます。片方が連絡役、もう片方がメモ役という形でも十分です。
救急か相談かの目安
最終的な判断は医療機関によるところがありますが、一般的には、次のような場合はまず医療を優先して考えることが多いです。
・転倒して強い痛みがある
・呼びかけへの反応が極端に鈍い
・急にろれつが回らない
・片側の手足に力が入りにくい
・食事や水分がほとんど取れない
・高熱や強い息苦しさがある
こうした状態は、相談より先に受診や救急を検討する場面もあります。
一方で、すぐ命に関わる様子ではないけれど、生活が回りにくくなってきたという場合には、地域包括支援センターや市区町村窓口への相談が入口になりやすいです。
たとえば、物忘れが増えた。買い物や通院が一人では難しくなってきた。食事や掃除が追いついていない。家族の負担が強くなってきた。
こうしたケースでは、早めの相談がその後の選択肢につながることがあります。
【家族だけで判断しすぎない】
急な症状や明らかな異変があるときは、医療機関や救急相談などにつなぐことを優先して考えます。一方で、生活の困りごとが少しずつ増えている場合も、「まだ大丈夫」と抱え込まず、主治医、地域包括支援センター、市区町村窓口などへ状況を伝えてみましょう。
大切なのは、「まだ救急じゃないから大丈夫」と抱え込みすぎないことです。介護は、困りごとが大きくなる前に相談できると、その後の負担が少し軽くなることがあります。



電話する前って、何を言えばいいか迷ってしまうね



短いメモがあれば大丈夫だと思うよ。上手に話すより、まずつながることが大事だな
Day6-7:夫婦で役割を分ける。連絡役・現場役・記録役


6日目から7日目は、夫婦で役割を少しだけ言葉にしておきます。
ここを後回しにすると、介護そのものよりも、“どちらが何を抱えるか”で疲れやすくなることがあります。
介護の初期は、とくに片方だけが親の様子を見に行き、片方だけが役所や病院に電話し、気づけば一人だけが細かい情報を抱えている、という形になりやすいものです。
しかも、実親と義親では距離感が違うこともあり、「言いにくいけれどしんどい」が積もりやすい時期でもあります。
長く一緒に暮らしていても、相手の疲れ具合まで全部わかるわけではありません。言えばいいだけの「少し手伝って」が、なぜか言葉にならない日もあります。
だからこそ、最初の1週間のうちに、平等にきっちり分けるというより、今週は誰が何を持つかだけでも決めておくと楽になります。
分けやすい役割の例
役割は家庭によって違って大丈夫ですが、分けやすいのは次のようなものです。
【夫婦で分けておきたいこと】
・連絡役:包括や市区町村窓口、病院への電話をする
・現場役:親の家を見に行き、様子を確認する
・記録役:聞いたこと、予約日、困りごとをメモに残す
・付き添い役:受診や窓口に同行する
・家の調整役:安全確認や必要な買い物をする
・兄弟姉妹に共有する人を決める
全部を半分ずつにしなくても大丈夫です。
たとえば、「電話は夫、メモと日程管理は妻」「実家に行くのは近い方、医師への伝達は話しやすい方」など、無理なく続けやすい分け方のほうが、現実には合いやすいでしょう。
きれいな分担表を作ることよりも、「今、どちらか一方だけが抱えていないか」を見ることのほうが大切です。
先に決めておくと揉めにくい3つ
夫婦で短く話しておきたいのは、次の3つです。
1つ目は、連絡の窓口を誰にするかです。
地域包括支援センター、病院、兄弟姉妹、親族など、外とのやり取りの中心を決めておくと混乱が減ります。
2つ目は、共有方法をどうするかです。
LINE、ノート、スマホのメモなど、同じ情報を見られる形があると、「聞いていない」が起きにくくなります。
3つ目は、今週はどこまでやるかです。
介護の始まりはやることが増えやすいので、「今週は安全確認と相談先につながるところまで」と線を引いておくと、疲れすぎを防ぎやすくなります。
「夫婦でちゃんと分担」と聞くと、それだけで重く感じることもあります。でも、最初からきっちり決めなくても大丈夫です。
食卓で向かい合って、ほんの10分話すだけでも違います。会話は多くなくても、「今週はここまでにしよう」と同じ方向を見られるだけで、家の中の空気が少しやわらぐことがあります。
1週間チェックリストとして保存しておく


最初の1週間にやることは、一度で終わりにしなくても大丈夫です。
親の状態は変わりますし、家族の体力や仕事の状況も変わります。だからこそ、このチェックリストは「最初だけ見るもの」ではなく、何度か見返せる形にしておくと役立ちます。
たとえば、紙に印刷して冷蔵庫やファイルに入れる。スマホのメモに残す。夫婦のLINEに貼っておく。どんな形でもかまいません。
見返すときは、次のような視点で確認してみてください。
・転倒しやすい場所は変わっていないか
・夜間の様子に変化はないか
・薬や通院先の情報は古くなっていないか
・連絡役に負担が偏っていないか
・相談先につながったままになっていないか
・夫婦のどちらかだけが疲れすぎていないか
介護は、最初に決めた形がずっと続くとは限りません。
むしろ、途中で見直すことのほうが自然です。
最初の1週間で作るのは、完璧な介護体制ではなく、「見直せる土台」です。
1週間後にもう一度確認したいこと
1週間たったら、夫婦で10分だけ確認する時間を作ってみましょう。
長い家族会議にしなくて大丈夫です。
確認するのは、次の3つだけでも十分です。
・この1週間でいちばん困ったことは何か
・相談先につながれたか
・次の1週間でやることは何か
たとえば、次のような短い確認でよいのです。
「夜のトイレが心配だった」
「地域包括支援センターに電話できた」
「次は主治医に薬のことを聞く」
介護の始まりは、答えを出すより、状況を見えるようにすることが大切です。
1週間ごとに小さく見直していけば、介護は少しずつ家族の暮らしに合わせた形になっていきます。



1週間で全部終わらせるんじゃなくて、また見返せばいいんだね



そうだな。最初の1週間は、完成じゃなくて土台作りだと思えばいいよ
まとめ:最小の一手は「困りごとを1つ書いて相談先を確認する」


親の介護が始まりそうなとき、最初の1週間で大切なのは、全部を理解することでも、完璧に整えることでもありません。
まずは、安全の穴を減らすこと。必要な情報を集めること。地域包括支援センターや市区町村窓口、主治医などの相談先につながること。そして、夫婦で役割を少しだけ言葉にしておくことです。
介護は、始まった瞬間にすべてが決まるものではありません。
状況を見ながら、少しずつ整えていくものです。だからこそ、この1週間のチェックリストは、一度きりではなく、保存して何度でも見直せる形にしておくと役立ちます。
ときどき、次のように見返してみてください。
・転倒しやすい場所は変わっていないか
・薬や通院先の情報は古くなっていないか
・連絡役に負担が偏っていないか
・相談先につながったままになっていないか
・夫婦のどちらかだけが疲れすぎていないか
【今日できる最小の一手】
親の最近の困りごとを1つだけ書き出し、地域包括支援センターか市区町村窓口など、相談できそうな先を1つ確認しておきましょう。電話までできなくても、連絡先をメモするだけで次の一歩につながります。
それだけでも、ひとりで抱え込む介護から、つながりながら進める介護へと、少しずつ変わり始めます。
答えを急がなくてよい日もあります。すぐにきれいに整わなくても大丈夫です。
まずは、今週を少し回しやすくすることから。
夕方の部屋に差し込むやわらかい光の中で、「今日はここまでできた」と思えるだけでも、それは介護の始まりを支える大切な一歩なのだと思います。
親の介護は、夫婦のどちらか一人が背負いきるものではありません。
相談先につながり、情報を共有し、役割を少しずつ分けながら、今の暮らしに合う形を探していきましょう。
完璧な1週間ではなく、次につながる1週間。
そこから始めれば大丈夫です。



まず困りごとを1つ書いて、相談先を確認する。それなら今日できそうだね



うん。全部を決める必要はないよ。まずつながるところからでいい








