要介護認定の流れ|申請から結果までの期間と家族がやること

親の体力が、少し落ちてきた気がする。家の中でふらつくことが増えた。薬の飲み忘れや、同じ話を繰り返すことが気になるようになってきた。

そんな小さな変化が重なると、「そろそろ介護保険の申請をしたほうがいいのかな」「要介護認定って、何から始めればいいのだろう」と不安になることがあります。

要介護認定は、介護保険サービスを利用するための大切な手続きです。ただ、最初は言葉も流れもわかりにくいものです。申請、認定調査、主治医意見書、結果通知……と聞くだけで、少し身構えてしまう人もいるでしょう。

正直に言えば、親の変化に気づいた時点で、家族の心にはもう負担が生まれています。朝の台所でお湯を沸かしながら、親のことを思い出す。仕事中にも、薬は飲めているだろうかと気になる。

そういう小さな心配が、日常の中に少しずつ入り込んできます。

でも、ひとつずつ順番に見ていけば大丈夫です。

この記事では、要介護認定の流れを、申請から結果が出るまで、そしてサービス利用につなげるところまで整理します。夫婦で親の介護に向き合うとき、どちらか一人が手続きや連絡を抱え込みすぎないように、家族でできる準備もあわせて見ていきましょう。

【この記事でわかること】
・要介護認定の申請から結果までの流れ
・結果が出るまでの期間の目安
・申請に必要な書類や確認しておきたいこと
・認定調査で家族が伝えたいこと
・主治医意見書のために準備できるメモ
・結果後にケアマネジャーやサービスへつなぐ流れ

目次

結論:要介護認定は申請から結果通知まで順番に進む

要介護認定は、一般的には「申請」「認定調査」「主治医意見書」「判定」「結果通知」という順番で進みます。

流れだけを見ると少し難しく感じるかもしれませんが、家族が最初からすべてを理解して動く必要はありません。大切なのは、親の困りごとを言葉にして、相談先につながることです。

【まず押さえたいこと】
要介護認定は、介護保険サービスを利用するために、本人の状態を確認する手続きです。最初は市区町村窓口や地域包括支援センターに相談し、親の困りごとを伝えるところからで大丈夫です。結果が出るまでには一定の期間がかかるため、急ぎの困りごとは申請時点で伝えておきましょう。

要介護認定は、一般的には次の流れで進みます。

  1. 市区町村窓口や地域包括支援センターに相談する
  2. 要介護認定の申請をする
  3. 認定調査を受ける
  4. 主治医意見書が作成される
  5. 介護認定審査会で判定される
  6. 結果通知が届く
  7. ケアマネジャーや地域包括支援センターとサービス利用を相談する

最初に、親が住んでいる市区町村の介護保険担当窓口などで申請します。その後、調査員が本人の心身の状態や生活の様子を確認します。あわせて、主治医が本人の病状や生活への影響について意見書を作成します。

その情報をもとに審査が行われ、要支援・要介護などの区分が決まる、という流れです。

ここで大切なのは、「申請したら、すぐに介護サービスが使える」とは限らないことです。正式な認定結果が出るまでには、一定の期間がかかります。

ただし、本人の状態によっては、結果を待っている間に暫定ケアプランを作成し、サービス利用を相談できる場合もあります。対応は自治体や事業所、本人の状況によって異なります。

急ぎで困っていることがある場合は、早めに地域包括支援センターや市区町村窓口へ相談しておくと安心です。

結果が出るまでの期間は申請から30日程度がひとつの目安

要介護認定の結果が出るまでの期間は、一般的には申請から30日程度が目安とされています。

ただし、これはあくまで目安です。認定調査の日程調整に時間がかかったり、主治医意見書の作成が遅れたり、審査会の日程によって前後したりすることがあります。自治体や時期によっても違いがあります。

たとえば、次のような場合は、少し時間がかかることがあります。

・本人が入院中で、調査の日程調整が必要
・主治医の確認や意見書作成に時間がかかる
・申請が多い時期と重なる
・本人の状態が複雑で、確認事項が多い
・申請書類に不備がある

「だいたい1か月くらいかかることもある」と見ておくと、気持ちの準備がしやすくなります。

一方で、家族として困るのは、「その間どうしたらいいのか」という部分です。

転倒が心配。入浴が難しい。家族だけでは見守りが不安。退院後すぐの生活が心配。こうした困りごとがある場合は、申請時点でそのまま伝えておきましょう。

地域包括支援センターや市区町村窓口では、状況に応じて、今できる相談先や結果前の対応について案内してもらえることがあります。制度の細かい仕組みをすべて理解してから動くよりも、「今、何に困っているか」を言葉にして相談することが大切です。

真美

申請したら、すぐ決まるのかと思ってたけど、少し時間がかかるんだね

信親

そうだな。だからこそ、困っていることは申請のときに一緒に伝えておくといいと思うよ

申請のやり方|誰が、どこで、何を出すのか

要介護認定の申請は、本人だけでなく、家族が代わりに行うこともできます。

申請先は、基本的には親が住民票を置いている市区町村の介護保険担当窓口です。窓口の名称は自治体によって少し違いますが、「介護保険課」「高齢福祉課」「介護福祉課」などで扱っていることが多いでしょう。

また、地域包括支援センターに相談すると、申請の流れを教えてもらえたり、必要に応じて申請を支援してもらえたりすることがあります。

地域包括支援センターは、高齢者の暮らしや介護の総合相談窓口のような場所です。親の住所地を担当するセンターを探して相談するとよいでしょう。

申請できる人は、一般的には次のような人です。

・本人
・家族
・成年後見人など
・地域包括支援センター
・居宅介護支援事業所など、申請を代行できる機関

ただし、具体的な扱いは自治体によって異なることがあります。家族が遠方に住んでいる場合や、本人が窓口に行けない場合は、まず電話で市区町村窓口や地域包括支援センターに確認してみると安心です。

申請で大切なのは、「誰が窓口に行くか」だけではありません。

夫婦で親の介護に関わる場合、実の子である側に手続きが集中しがちです。本人との関係性や話しやすさもありますから、それ自体が悪いわけではありません。

ただ、書類確認、窓口連絡、通院同行、兄弟姉妹への共有が一人に集まると、あとから疲れが出やすくなります。最初は「自分がやったほうが早い」と思っていても、何度も続くと、その早さが重さに変わることもあります。

たとえば、夫婦で次のように分けてもよいでしょう。

【夫婦で分けておきたいこと】
・窓口に電話する人
・必要書類を確認する人
・親の状態をメモする人
・通院日や主治医を確認する人
・兄弟姉妹に共有する人

平等に半分ずつ分ける必要はありません。大切なのは、続けられる形にすることです。

申請前に確認したい必要書類と情報

要介護認定の申請に必要なものは、自治体によって多少異なりますが、一般的には次のようなものを確認します。

【申請前に確認したいこと】
・介護保険被保険者証
・申請書
・本人確認書類
・医療保険の情報がわかるもの
・主治医の氏名、医療機関名、所在地
・マイナンバーが確認できるものが必要になる場合もある

40歳以上65歳未満で、特定疾病により申請する場合は、条件や必要書類が異なります。50代〜60代の夫婦が親の申請をする場合、多くは65歳以上の親についての申請になるかと思いますが、個別事情がある場合は窓口で確認しましょう。

申請書には、本人の住所、氏名、生年月日、連絡先、主治医の情報などを書くことが多いです。

ここで意外とつまずきやすいのが、「主治医は誰にすればいいのか」という点です。

主治医は、本人の状態をよく知っている医師を記入するのが一般的です。かかりつけ医がいる場合は、その医師を記入することが多いでしょう。

複数の病院にかかっている場合や、しばらく受診していない場合は、申請前に窓口や地域包括支援センターへ相談すると安心です。

申請前には、次のようなメモを作っておくと、窓口での確認が少し楽になります。

・親の氏名、生年月日、住所
・介護保険被保険者証の有無
・かかりつけ医の名前と病院名
・最近困っていること
・転倒、入院、物忘れなど気になる変化
・家族の連絡先

窓口で緊張すると、普段はわかっていることでも急に思い出せなくなることがあります。電話をかけるだけでも、少し身構えてしまう日もあります。

小さなメモで十分です。紙でもスマホでも、夫婦で見られる形にしておくと便利です。

【確認しておきたいこと】
要介護認定の申請に必要な書類や、家族が代理で申請する場合の扱いは、自治体によって異なることがあります。申請前に、市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センターに確認しておくと安心です。

真美

役所の手続きって、それだけでちょっと身構えちゃうよね

信親

全部を完璧にそろえようとしなくても、まず窓口に確認するところからでいいと思うよ

認定調査では、普段の困りごとを具体的に伝える

認定調査では、本人の普段の生活でどのくらい介助が必要かを、できるだけ具体的に伝えることが大切です。

認定調査は、市区町村の調査員などが本人の自宅や入院先、施設などを訪問して行います。本人の心身の状態、日常生活の様子、認知機能、介助の必要性などについて確認されます。

調査では、本人への質問や動作確認が行われることがあります。たとえば、立ち上がりや歩行、食事、排せつ、入浴、着替え、薬の管理、意思疎通、物忘れの様子などです。

ここで家族が気をつけたいのは、「当日の本人の様子だけで、すべてが伝わるわけではない」という点です。

親世代には、調査員の前でつい頑張ってしまう方もいます。

「大丈夫です」
「自分でできます」
「迷惑はかけていません」

そう言われると、家族は横で「あれ、普段は違うのに」と戸惑ってしまうことがあります。本人のプライドもありますし、家族がその場で否定するような言い方をすると、空気が気まずくなることもあります。

家族としては、本当の状態を伝えたい。でも、親の前で言いにくい。そんな板挟みになることもあると思います。

だからこそ、事前の準備が役立ちます。

調査前に、家族で「普段どんな場面で困っているか」を簡単に書き出しておきましょう。本人の前で言いにくいことがある場合は、調査員に事前または当日に別途伝えられるか相談してみる方法もあります。

対応は自治体や調査員によって異なりますが、家族からの情報が大切になる場面はあります。

困りごとは頻度・場面・家族の支援をセットで伝える

認定調査では、「大変です」「心配です」だけでなく、具体例で伝えると状況が伝わりやすくなります。

たとえば、次のような形です。

・週に何回くらい転びそうになる
・入浴のとき、浴槽をまたぐのが難しい
・薬を飲み忘れることが週に数回ある
・同じ話を何度も繰り返す
・火の消し忘れが心配になってきた
・トイレまで間に合わないことがある
・買い物や調理が難しくなっている
・夜間に何度も起きて、家族が見守っている

ポイントは、「頻度」「場面」「家族がしている介助」をセットで伝えることです。

たとえば、「歩けます」だけでは、生活の中の困りごとは見えにくいことがあります。けれど、「室内は歩けるが、玄関の段差でふらつく」「外出時は腕を支えている」「雨の日は転倒が怖くて一人では出られない」と伝えると、状態が具体的になります。

また、家族が無意識に手伝っていることも、忘れずに確認しておきましょう。

・ゴミ出しを代わりにしている
・通院の予約を家族がしている
・薬を分けて渡している
・冷蔵庫の中を確認している
・お金の支払いを手伝っている
・毎日電話で安否確認している

家族にとっては「このくらい普通」と思っていても、認定では生活上の支援として大事な情報になる場合があります。

夫婦で準備するなら、片方が思いついたことを、もう片方がメモするだけでも十分です。

実親側の家族は「昔からこうだから」と見過ごしやすく、義理の立場のほうが変化に気づくこともあります。どちらが正しいかを決めるのではなく、お互いの見方を持ち寄るつもりで整理していきましょう。

【家族だけで判断しすぎない】
認定調査では、本人がその場で頑張ってしまい、普段の困りごとが見えにくいことがあります。家族が気づいている支援や不安は、事前にメモしておき、伝え方に迷う場合は調査員や地域包括支援センターに相談してみましょう。

真美

親が『できます』って言ったら、横から言いにくいよね

信親

そうだな。だから、前もってメモにしておくと助かると思うよ

主治医意見書のために、受診前のメモを用意しておく

主治医意見書は、医師が本人の病状や生活への影響を記載する大切な書類です。家族は意見書そのものを書くわけではありませんが、普段の様子を医師に伝える準備はできます。

要介護認定では、認定調査の結果だけでなく、主治医意見書も判断材料になります。主治医意見書には、病気や治療の状況、心身の状態、介護上の注意点などが書かれます。

申請書に主治医の名前を記入すると、市区町村から主治医へ意見書作成の依頼が行われるのが一般的です。家族が直接書類を取りに行く必要がない場合も多いですが、流れは自治体や医療機関によって異なることがあります。

家族ができる準備として大切なのは、本人の生活上の変化を、受診時に短く伝えられるようにしておくことです。

医師は診察室での様子は見ていますが、自宅での転倒、服薬忘れ、食事量の変化、夜間の様子までは見えにくいことがあります。本人が「大丈夫」と言うタイプだと、家族が感じている困りごとが伝わっていない場合もあります。

ただし、医師に対して「要介護度を重く書いてほしい」とお願いするものではありません。

大切なのは、事実を伝えることです。医師が判断しやすいように、生活の中で起きていることを具体的に共有する、という姿勢でよいでしょう。

受診時に伝えるメモは短く具体的で大丈夫

受診時に伝えるメモは、長くなくて大丈夫です。むしろ、診察時間の中で見てもらいやすいように、簡潔にまとめるほうが伝わりやすくなります。

たとえば、次のような項目をメモしておくとよいでしょう。

【受診前にメモしたいこと】
・最近の転倒やふらつきの有無
・食事量や体重の変化
・薬の飲み忘れ
・物忘れや同じ話の繰り返し
・夜間の不眠や徘徊に近い行動
・トイレの失敗や排せつの困りごと
・入浴や着替えで手伝いが必要な場面
・家族が日常的にしている支援

メモには、「いつから」「どのくらいの頻度で」「家族がどう対応しているか」を少し入れると、より伝わりやすくなります。

たとえば、次のような書き方です。

・ここ2か月で、室内でつまずくことが増えた
・週に2〜3回、薬を飲んだか確認が必要
・入浴時に浴槽をまたぐのを怖がる
・同じ用件で1日に何度も電話が来る
・通院や買い物は家族が付き添っている

受診に付き添える場合は、家族がメモを持参して医師に伝えるとよいでしょう。付き添いが難しい場合は、本人に持たせる、事前に医療機関へ相談するなどの方法も考えられます。

ただし、個人情報や診療の扱いは医療機関によって対応が異なるため、無理に進めず、確認しながら行いましょう。

夫婦で準備する場合は、実際に受診に付き添う人だけに任せきりにしないことも大切です。家で気づいたことを共有メモにしておけば、付き添う人が変わっても伝え忘れを減らせます。

病院の待合室で、いざ名前を呼ばれると、言おうと思っていたことがふっと抜けてしまうことがあります。だからこそ、短いメモがあるだけで、気持ちも少し落ち着きます。

真美

病院で先生を前にすると、何を言うつもりだったか忘れちゃうことあるよね

信親

あるな。だから短いメモでいいんだと思う。事実を並べておくだけでも違うよ

結果後は、ケアマネジャーや地域包括支援センターと相談する

認定結果が届いたら、次はケアマネジャーや地域包括支援センターにつながり、ケアプランを作ってサービス利用を相談する流れになります。

要介護認定の結果通知には、一般的に「要支援1・2」「要介護1〜5」「非該当」などの区分が記載されます。どの区分になるかによって、利用できるサービスの範囲や支給限度額の考え方が変わります。

要支援の場合は、地域包括支援センターなどが中心になって、介護予防サービスの計画を立てることが多いです。

要介護の場合は、居宅介護支援事業所のケアマネジャーに相談し、ケアプランを作成してもらう流れが一般的です。

ケアマネジャーは、本人や家族の困りごとを聞きながら、どの介護サービスをどう組み合わせるかを一緒に考えてくれる専門職です。

たとえば、次のようなサービスが検討されることがあります。

・訪問介護
・デイサービス
・福祉用具レンタル
・住宅改修
・ショートステイ
・訪問看護
・通所リハビリ

どのサービスが使えるか、どのくらい利用するかは、本人の状態、要介護度、地域の事業所の空き状況、家族の希望などによって変わります。

ここでも、正解を自分たちだけで決めようとしなくて大丈夫です。

結果通知が届いたら、まず確認したいのは次のことです。

・認定区分
・認定の有効期間
・今後の相談先
・ケアマネジャーをどう探すか
・急いで必要なサービスがあるか

市区町村から居宅介護支援事業所の一覧をもらえることもありますし、地域包括支援センターに相談して紹介の流れを確認できることもあります。

夫婦で気をつけたいのは、ケアマネジャーとのやりとりを一人に集中させすぎないことです。

もちろん、窓口になる人は決めたほうがスムーズです。ただ、もう一方が内容をまったく知らないままだと、あとから認識のズレが出やすくなります。

初回相談の前に、夫婦で次のようなことを簡単に共有しておくとよいでしょう。

・親が困っていること
・家族が困っていること
・できれば続けたい生活
・家族が手伝えること
・家族だけでは難しいこと
・仕事や家庭の都合で対応できない時間帯

「家族が何をできるか」だけでなく、「何は難しいか」も伝えて大丈夫です。

無理を前提にした介護は、長く続けるほど苦しくなりやすいものです。できないことを責めるためではなく、続けられる形を一緒に考えるために、現実を伝えていきましょう。

【相談できる先】

・地域包括支援センター
・市区町村の介護保険窓口
・ケアマネジャー
・主治医
・訪問看護師
・医療ソーシャルワーカー
・介護サービス事業所

結果前でも、困りごとが強いときはつなぎを相談してよい

認定結果が出る前でも、生活上の困りごとが強い場合は、暫定ケアプランなどを含めて相談できることがあります。

暫定ケアプランとは、正式な認定結果が出る前に、見込みの要介護度などをもとに作成する仮のケアプランのことです。緊急性がある場合や、すでに支援が必要な状態の場合に検討されることがあります。

ただし、暫定ケアプランには注意点もあります。

認定結果が見込みと異なった場合、利用できる範囲や自己負担に影響が出ることがあります。対応できるかどうかも、自治体や事業所、本人の状況によって異なります。

そのため、家族だけで判断せず、地域包括支援センター、市区町村窓口、ケアマネジャー候補などに相談しながら進めることが大切です。

「まだ結果が出ていないから何もできない」と思い込まなくて大丈夫です。

たとえば、次のような困りごとがある場合は、早めに相談してよい内容です。

・退院が近いが、自宅での生活が不安
・一人で入浴するのが難しい
・転倒が続いている
・家族の見守りが限界に近い
・認知症の症状があり、火の管理が心配
・家族が仕事を休み続けるのが難しい

この段階では、制度名を正しく言えることよりも、「何に困っていて、いつまでに支援が必要か」を伝えることが大事です。

夫婦で親の介護に関わる場合、急ぎの場面ほど、片方が一気に動いて疲れ切ってしまうことがあります。連絡担当、記録担当、親への声かけ担当など、小さく分けるだけでも負担は変わります。

【家族だけで判断しすぎない】
認定結果を待っている間でも、退院直後の生活、転倒、入浴困難、見守りの限界など、急ぎの困りごとがある場合は相談してよい内容です。暫定ケアプランやつなぎの支援は、自治体や本人の状況によって扱いが異なるため、地域包括支援センターや市区町村窓口、ケアマネジャー候補に確認してください。

真美

結果が出るまで、ただ待つしかないのかなって思ってた

信親

困りごとがあるなら、待っている間のことも相談していいんだと思うよ

まとめ:要介護認定は、困りごとのメモがあると進めやすい

要介護認定の流れは、最初に見ると少し複雑に感じるかもしれません。

申請、認定調査、主治医意見書、結果通知、ケアマネジャーへの相談。聞き慣れない言葉が続くので、「ちゃんとできるかな」と不安になるのは自然なことです。

けれど、全体の流れは次のように整理できます。

・まず市区町村窓口や地域包括支援センターに相談する
・要介護認定の申請をする
・認定調査で普段の困りごとを伝える
・主治医に生活上の変化が伝わるようメモを用意する
・結果後はケアマネジャーや地域包括支援センターとサービス利用を相談する
・急ぎの困りごとは、結果を待つ間の対応も相談する

要介護認定では、家族が普段している小さな支援や、本人が無理をしている場面が見えにくいことがあります。だからこそ、メモが助けになります。

上手な文章にする必要はありません。

「週に何回、転びそうになる」

「薬の確認をしている」

「入浴を怖がる」

「通院は家族が付き添っている」

そのくらいの短いメモでも、認定調査や主治医への説明、ケアマネジャーとの相談で役に立ちます。

全部を一度に理解しなくても大丈夫です。相談先につながること。困りごとを言葉にすること。夫婦でひとつ共有すること。それだけでも、介護の最初の一歩は進んでいます。

親の変化に気づいたとき、心のどこかで「もう少し早く見ておけばよかった」と感じることもあるかもしれません。けれど、後悔から始めなくて大丈夫です。

気づいた今から、できることをひとつずつ整えていけばよいのだと思います。

【今日できる最小の一手】
親の困りごとを3つだけ書き出してみましょう。できれば「親が困っていること」と「家族が困っていること」を分けて、夫婦で10分だけ確認してみてください。

真美

完璧な準備じゃなくても、メモから始めればいいんだね

信親

うん。メモがあると、相談もしやすくなるからな。まずは3つで十分だと思うよ

まずは、書き出すところからで大丈夫です。

その小さなメモが、相談につながり、親の暮らしと夫婦の負担を少しずつ整理する助けになります。

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